犬同士で挨拶しているのは当たり前ですが、
人同士で挨拶する様子はあまり見られませんでした。
でも大きなトラブルはなく皆フレンドリーに遊んでいました。
このような光景を深く考えずに見ていると、ノーリードが当たり前で犬はフラフラ、
まるで放置しているようにしか見えないかもしれません。
でも飼い主さんはいざというときの為に必ず愛犬や周りの状況を視野に入れて見て、感じているのです。
そして「視野に入れて犬を管理すること」に慣れています。
もちろん犬たちは飼い主が凝視していなくても良いレベルにあるからできることなのです。
私はつたない英語で、しかしながら自分なりに笑顔を作って飼い主さんたちに話しかけました。
「
仔犬の頃、しつけ教室に通わせましたか?」
「しつけ教室に定期的に通わせることはドイツでは一般的なことですか?」
この2つの質問をランダムに数名に繰り返しました。
思った通り、答えはふたつとも「ヤー」(※ドイツ語でYES)でした。
『仔犬の時期からしつけ教室に通わせて最低限のことはいつでもどこでもできるようにする』
ということが当たり前であり、ほとんどの愛犬家が最低限のことをさせ、
愛犬は最低限のことを(そしてそれ以上のことも)できるようになるため、
いつでもどこでも行儀がよく、且つリラックスしていられるのです。
そのような愛犬家と愛犬であれば、街中で犬が与えられる自由が多くなるのは当然のことなのでしょう
。
『
ドイツの素晴らしい犬世界は訓練士ではなく飼い主に答えがある』と確信しました。
もちろん飼い主さん同士でしつけの方法に対する意見が食い違うこともありますし、
犬には個体差がありますから一概に言えないこともたくさんあります。
でも、基本的にドイツの愛犬家が愛犬に
「してほしいこと、してほしくないこと」の考え方のベクトルは
同じ方向を向いているのです。
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